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研究者紹介 – Dr. Daniel Richard Mende

2025年2日14日

Bio-1コアのPIとしてDaniel Richard Mendeが着任しました。

ご挨拶

「私の研究は、ヒトマイクロバイオームを構成する微生物群集の仕組みと、宿主および環境との相互作用を理解することを目標としています。この目標を達成するため、計算ツールを用いて、大規模なオミクスデータの処理・解析を行っています。研究対象は、遺伝子機能や進化レベルから、微生物群集全体の相互作用に至るまで、多岐にわたります。

ドイツ・ハイデルベルクの欧州分子生物学研究所(EMBL: European Molecular Biology Laboratory)での博士課程では、新しいツールやデータベースを開発し、それらを活用してマイクロバイオームを分析・理解する研究を行っていました。研究の中心はヒトマイクロバイオームですが、ポスドク時代に取り組んだ海洋微生物群集の研究を通して学んだ、生態学的・生理学的な考え方も多く取り入れています。

Bio2Qに着任する前は、アムステルダム大学医療センター(Amsterdam University Medical Centers)で計算生物学研究グループを率い、オランダ、ガーナ、ザンビアなど、由来が異なるコホートから得られたメタゲノムシーケンスデータの解析に取り組んでいました。特に、抗生物質使用がマイクロバイオームに与える影響の解明は、アムステルダムでの研究の重要なテーマでした。

Bio2Qでのビジョンは、(メタ)ゲノミクス、メタボロミクス、(メタ)トランスクリプトミクスなどのマルチオミクスデータを、微生物の特性、進化の視点、メカニズムに基づく知識と統合し、健康と疾患におけるマイクロバイオームの機能をより深く理解することです。この研究は、遺伝子・ゲノム・分子のアノテーションから始まり、機械学習やAIを駆使して、大規模データを統合・解析し、異なるコホートや研究レベルを横断して進めていきます。

この挑戦は、学際的なチームによってこそ実現できるものです。私はBio2Q内の多様な分野の研究者と協力し、この目標を達成したいと考えています。また、私たちの研究成果をBio2Q内だけでなく、広範な研究コミュニティとも共有し、マイクロバイオーム研究のさらなる発展を促進していきたいと考えています。

私たちは成長中の研究グループです。最先端のマイクロバイオーム研究に興味を持つ新しいポスドクおよび大学院生を歓迎いたします。」

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