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【セミナー報告】WPI-Bio2Q 公開セミナー:Kazuki Nagashima, MD-PhD
2025年8月18日

Kazuki Nagashima 博士
Credits: WPI-Bio2Q

集合写真
Credits: WPI-Bio2Q

ポスター
Credits: WPI-Bio2Q






世界トップレベル研究拠点(WPI)慶應義塾大学ヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター(Bio2Q)は以下のとおり公開セミナーを開催しました。
2025年8月7日17:00 -18:00
会場:慶應義塾大学信濃町キャンパス総合医科学研究棟1階ラウンジ
講演者:
Kazuki Nagashima, MD-PhD
Assistant Professor
Department of Molecular and Cellular Biology
Harvard University, USA
タイトル:“Mapping the T cell repertoire to a model system of the human gut microbiome”
「ヒト腸内微生物叢のモデルシステムにおけるT細胞レパートリーの解析」
特定の腸内細菌は、強い抗原特異的T細胞応答を引き起こします。過去の研究では、免疫調節作用を有する株を同定するために単一菌株の定着法が用いられてきましたが、これは複雑なコミュニティ内での株の行動を反映していません。無菌マウスに定義された100種類を超える菌株のコミュニティを定着させ、各菌株に対するT細胞応答を解析しました。驚くべきことに、多くのT細胞が複数の菌株を認識していました。92のTCRハイブリドーマをスクリーニングした結果、ほとんどのTCRが多特異性であり、そのうち13の豊富なクローンタイプが18のFirmicutesを標的としていることが判明しました。これらのTCRは、ABCトランスポーター由来の基質結合タンパク質(SBP)という保存された抗原を共有していました。SBPに特異的なTreg細胞とTh17細胞は、コミュニティ定着マウスとSPFマウスにおいて豊富に存在します。当研究は、T細胞のFirmicutes認識が広く保存された細胞表面抗原に焦点を当てていることを示し、定着菌特異的な免疫応答を合理的に変更または再方向化する新たな治療戦略の可能性を示唆しています。
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