ニュース

ニュースタイプ
掲載年

お知らせ

研究者紹介 – Dr. Joaquim Caner

2025年3月17日

Bio-1コアのポスドク研究員としてJoaquim Canerが着任しました。

ご挨拶

「私は、医薬化学から光触媒の分野へと研究を移行した後、有田誠教授の指導のもと、Bio2Qの研究コミュニティに参加し、有機化学と最先端の生物医学的応用の融合を探求できることを大変嬉しく思っています。現在の研究では、腸内細菌由来の未知の代謝物(”ダークマター”代謝物)、その前駆体、および安定同位体標識(SIL)類縁体 の合成に取り組んでいます。これらの化合物は、メタボロミクス(代謝解析)、創薬、および代謝経路の解明 において重要な役割を果たし、生体内での生化学的変換を追跡し、健康と疾患のメカニズムの解明に役立つと考えられます。

特に、安定同位体標識化合物 は、高分解能の代謝フラックス解析(metabolic flux analysis) や 定量的メタボロミクス において強力なプローブとして機能し、代謝プロセスの動態を解明するうえで極めて重要な手がかりをもたらします。

私は、化学合成とバイオインフォマティクス、計算モデリング、生物医学を融合 させることで、生理活性分子の構造解析や機能解析を高度化し、将来的には 新たな腸内細菌関連医薬品の設計 につなげることを目指しています。

Bio2Qの 学際的な研究チーム と協力しながら、私の研究の応用範囲を広げていくことを楽しみにしています。実験的アプローチと計算科学的アプローチを組み合わせることで、腸内細菌と宿主のクロストークの解明を進め、最終的にはBio2Qの使命であるメタボロミクスと生物医学の発展に貢献したいと考えています。」

>>Bio2Qメンバーリスト

ニュースをさらに見る:

研究
2025.07.11

【研究成果】免疫受容体の脳全域マッピングにより神経調節機能を発見

この研究は、免疫分子が脳回路を積極的に形成していることを明らかにし、免疫分子が疾患時にのみ現れるという考えに挑戦するとともに、疾患における脳と免疫の関連性に光を当てています。 タイトル Brain-wide mapping of immune receptors ...

研究
2025.07.11

【研究成果】自閉症スペクトラム障害のリスクが低い乳児と高い乳児における口の動きへの感度の変化:縦断的研究

本研究は、自閉症スペクトラム障害のリスクが高い乳児が、社会的発達の重要な手がかりである話している口への注意を向けることが少ないことを示しており、非侵襲的な早期発見方法を提供しています。 タイトル Emerging sensitivity to talking mo...

研究
2025.07.11

【研究成果】腸内微生物叢に依存した腸管の抗炎症性CD4+ T細胞応答の調節

本レビューは、Bio2Qの研究者が共著者として参加しており、腸内細菌が免疫システムを積極的に形成する仕組みを示し、IBD(炎症性腸疾患)などの疾患に対する人工プロバイオティクスや微生物編集といった新たな治療法に注目しています。 タイトル Microbiota-de...

研究
2025.07.11

【研究成果】実物と同じように機能するヒト肝細胞オルガノイド

慶應義塾大学Bio2Qの研究者らは、肝臓の主要機能を実行し、その細胞特性を維持する自己再生型ヒト肝細胞オルガノイドを開発しました。これらのオルガノイドは遺伝子編集が可能で、マウスの肝臓に移植して代謝機能を回復させ、胆管ネットワークを形成することができ、肝疾患モデリングと治療法の発...

お知らせ
2025.07.10

Bio2Qへのご支援