イベント
【セミナー報告】WPI-Bio2Q Open Seminar / 第2回Structural Biology Club
2026年5月14日
Oleg Sitsel, PhD
Credits: WPI-Bio2Q
集合写真
Credits: WPI-Bio2Q
ポスター
Credits: WPI-Bio2Q
世界トップレベル研究拠点(WPI)慶應義塾大学ヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター(Bio2Q)は以下のとおり公開セミナーを開催しました。
日時:2026年5月14日(月)11:00 -12:00
会場:慶應義塾大学信濃町キャンパス 総合医科学研究棟 6階会議室
講演者:
Oleg Sitsel, PhD
准教授
沖縄科学技術大学院大学
日本
演題:「Yersinia entomophagaのTc毒素は、T10SSに依存した特殊な細胞サブポピュレーションの溶解によって放出される」
病原菌は、宿主に侵入し支配するために数多くの毒素を分泌する。多くの小型毒素とは異なり、大部分の大型毒素の分泌機構は依然として謎に包まれている。昆虫病原菌であるYersinia entomophagaについて、ゲノム編集、プロテオミクス解析、および低温電子トモグラフィーを組み合わせることで、我々は、これらの細胞の特殊なサブセットが、リボソームに近い大きさのTc毒素YenTcを含む複雑な毒素カクテルを産生し、それがその後、転写連動型かつpH依存性のタイプ10分泌系(T10SS)を用いた制御された細胞溶解によって分泌されることを実証した。
我々の結果は、T10SSによるTc毒素の輸送過程を詳細に解明し、T10SSがこれまで知られていなかった溶解様式の作用機序によって機能することを明らかにするとともに、細胞質内で折りたたまれた毒素のサイズに依存しない放出において、T10SSが重要な役割を果たしていることを立証した。主要な病原体のTc毒素オペロンにT10SSが直接組み込まれていることから、我々の知見は、農業や医療に多大な影響を及ぼす細菌の病原性における重要な側面を解明するモデルとなるものと期待される。
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