イベント
【セミナー報告】WPI-Bio2Q 公開セミナー: Mark Travis, Ph.D.
2025年8月13日
Mark Travi 博士
Credits: WPI-Bio2Q
集合写真
Credits: WPI-Bio2Q
ポスター
Credits: WPI-Bio2Q
世界トップレベル研究拠点(WPI)慶應義塾大学ヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター(Bio2Q)は以下のとおり公開セミナーを開催しました。
2025年 7月28日(月) 15:30 -16:30
場所: 慶應義塾大学 信濃町キャンパス 総合医科学研究棟 4階 会議室4
講演者:
Mark Travis, Ph.D.
Professor of Immunology, Head of Division, Division of Immunology, Immunity to Infection and Respiratory Medicine, University of Manchester, UK
タイトル: “Regulation of mucosal immunity by integrins and TGF-beta”
「インテグリンとTGF-βによる粘膜免疫の調節」
研究概要
トラヴィス教授の研究は、腸や肺といった粘膜組織で免疫応答がどのように維持・破綻するか、その分子・細胞メカニズムを明らかにすることを目的としています。健康時の恒常性を支える経路と、感染や放射線治療などの侵襲が免疫のバランスを崩して組織障害を引き起こす過程を解剖学的・機能的に解析しています。
キー分子・経路(TGF-βとインテグリン)
歴史的・中心的テーマはサイトカインTGF-βの局所活性化と免疫制御で、特にインテグリンによる潜在型TGF-β活性化が制御性T細胞や樹状細胞を介して炎症抑制や粘膜免疫の恒常性に不可欠であることを示してきました。これには自己免疫・腸炎モデル、樹状細胞サブセット、組織常在記憶T細胞への前処理機構などの発見が含まれます。
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