お知らせ
研究者紹介 – Dr. Nadinath Nillegoda
2025年2日17日

Dr. Nillegoda
Credits: WPI-Bio2Q
Bio-1コアのPIとしてNadinath Nillegoda が着任しました。
ご挨拶
「このたびBio2Qの一員となり、革新的な研究活動に貢献できることを大変嬉しく思います。私はOhio Wesleyan Universityで動物学の学士号を取得し、New York University and the Icahn School of Medicine at Mount Sinai(米国)で生物医科学の博士号を取得しました。その後、名誉あるアレクサンダー・フォン・フンボルト奨学金 を受給してドイツのHeldelberg Universityにてポスドク研究を行い、ドイツがん研究センター 、 オーストラリアのMonash University、National Health and Medical Research Council (NHMRC)(国立保健医療研究評議会 )などで複数の学術職を経験 しました。
私の研究の包括的なテーマは、細胞のプロテオスタシス(タンパク質恒常性)の維持を助け、タンパク質の損傷後に細胞修復を促進する、タンパク質の品質管理経路です。私は、霊長類のプロテオスタシスという新しい研究分野の先駆者として、プロテオスタシスネットワークにおける霊長類特有の適応が細胞の修復にどのような影響を与えるのかという未踏の研究に着手し、タンパク質の凝集や加齢に関連するヒト疾患の理解を深めようとしています。
Bio2Qでは世界的に著名な研究者との密接に連携し、プロテオスタシス(宿主と微生物双方の観点)の切り口から腸内細菌と腸上皮のクロストーク(相互作用)に関する研究 を主導し、腸内環境の乱れ(ディスバイオシス)による プロテオトキシックダメージの後に腸管バリアの完全性を保護する、霊長類特有の機構および経路の解明を目指します。腸上皮組織におけるプロテオトキシック(タンパク毒性)ストレスは、微生物のバランスが崩れた際に放出される代謝産物によって引き起こされることが多く、タンパク質の酸化損傷や有害な凝集体の形成をもたらします。これらの有害な凝集体は細胞機能を阻害し、細胞死を引き起こすことで腸のバリア機能を損ない、炎症性腸疾患(IBD)、大腸炎、代謝疾患などの悪化につながる可能性があります。私たちの研究は、腸関連疾患の治療法の進展に貢献し、腸の健康を改善する可能性を秘めています。さらに、この研究は 神経変性疾患や幹細胞・移植医療 など、他のタンパク質構造異常に関連する疾患にも応用できる可能性があります。
この研究に興味のある方は、ぜひ私のオフィスを気軽にお訪ねください。また、現在、ポスドク研究員、細胞培養やマウスモデルに精通した研究技術員、熱意ある大学院生 を募集しています。霊長類のプロテオスタシスは、画期的で急速に発展している分野です。この分野の発展に貢献できることを大変楽しみにしています。」
ニュースをさらに見る:
小山研究室 臨時職員 募集中
Bio2Qの小山尚彦教授が、現在研究助手(臨時職員)を募集しています。 科学分野の知識(有機化学、生物学、ゲノム解析、医学など)がある方、 Python が使え、LLM(大規模言語モデル)の理解がある理工学部の大学院生、学部生からのご応募をお待ちしております。 公募要項→
【セミナー】WPI-Bio2Q Open Seminar: Min Xu, Ph.D.(参加対象:慶應義塾関係者)
世界トップレベル研究拠点(WPI)慶應義塾大学ヒト生物学-微生物叢-量子計算研究センター(Bio2Q)は以下のとおり公開セミナーを開催いたします。 事前申し込みは不要で、学内の方であれば、どなたでもご参加いただけます。 日時 2025年4月24日 14:00...
研究者紹介- 松田 恵子 博士
Bio-2コアのJr. PIとして 松田 恵子 博士が着任しました。 ご挨拶 「こんにちは!このたびBio2Qのメンバーとして参加させていただけることを、大変うれしく思っています。 私たちの体内では、さまざまな臓器からの情報が感覚神経や求心性自律神経を通じて、中枢神...
研究者紹介- 桑島 佑太朗 博士
Bio-1およびBio-2コアのポスドク研究員として桑島 佑太朗 博士が着任しました。 ご挨拶 「私は博士課程の間、慶應義塾大学薬学研究科にて有田誠教授の指導のもと、生細胞膜における脂質とタンパク質の動態および時空間的相互作用に関する研究に従事しました。現在は、分泌分子を...
【セミナー】The 168th Brain Club Seminar (参加対象:慶應義塾関係者)
柚崎研究室では、各分野で活躍されている研究者をお招きして最先端のお話を聴くとともに、自由な雰囲気の中で討論を楽しむ、という趣旨のもとで「Brain Club Seminar」を開催しています。第168回はWPI-Bio2Qと共催で、以下のとおり開催します。 事前申し込みは不要で...